アジアのニュース

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ロッテのこれから

みなさんこんにちは!みなさんは今、日本と韓国で話題になっているロッテのお家騒動を知っていますか?ロッテは皆さんご存知、日本では有数のお菓子メーカーです。創業者の重光武雄氏が終戦直後の1948年に設立した会社でチューインガムの大ヒットが始まりです。在日韓国人であった重光氏は、日本での成功をバックに1960年代に韓国に進出、現地ではさらに事業を拡大させ、ホテルや百貨店、テーマパークなどを運営する巨大財閥に育て上げました。
お家騒動の発端となったのは、武雄氏の長男でロッテホールディングス副会長だった重光宏之氏が、2015年1月に役職を解任されたことです。それまでは、宏之氏は主に日本事業を、次男の昭夫氏は主に韓国事業を統括していました。宏之氏の副会長解任によって、今後のグループ経営は次男の昭夫氏に権限が集中するかに見えました。ところが解任された宏之氏は7月27日、父親の武雄氏とともにロッテホールディングスの本社に姿を見せ、武雄氏を除く全取締役を解任すると通告しました。会社側は、法的手続きを踏んでいないとして、取締役解任は無効であると主張、28日には武雄氏が代表から外れる人事を発表しています。解任された宏之氏と創業者である父親の武雄氏が組み、次男の昭夫氏と対立しているという図式です。実は次男の昭夫氏が仕掛けた謀略があったそうで、事実を知った創業者・武雄氏が長男に味方をした構図になっています。人を裏切るという行為は人間として許されない行為ですよね。

ロッテグループの中心となっているのは日本にあるロッテホールディングスですが、同社は非上場企業なので正確な株主構成は不明です。さらに問題を複雑にしているのが、韓国のロッテグループなのです。韓国ロッテグループの中核となっているのはホテルロッテなのですが、傘下にある無数のグループ会社が相互に出資する「循環出資」という形態になっています。ホテルロッテに明確な支配権があるわけではなく、しかも、日本のロッテホールディングスはホテルロッテに対して約2割しか出資していません。残りの株主は一族の資産管理会社と思われますが、誰が支配権を握っているのかはやはり分からない状況です。ロッテの事業規模は韓国の方が圧倒的に大きく、日本の売り上げの約10倍の規模があります。本来であれば、事業規模の変化に応じて、資本の再構成が必要なのですが、そうした状況にはなっていないのが現状です。これからの両国のロッテの動向に目が離せません。