アジアのニュース

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トランプ大統領が与える影響

海外メディアは、トランプ氏の勝利で、過去数十年にわたって用いられてきたアメリカのアジア戦略が大きく転換する可能性があることを指摘していいます。
エコノミスト誌は、開かれた貿易とそれによる繁栄、日、豪、シンガポールなどの同盟国との強い絆があり、民主主義の価値観の普及促進が3本柱でありましたが、はたしてトランプ氏がこれらに関心を持つかは定かではないと書いています。
各メディアが総じて指摘するのは、TPPの消滅です。
米公共ラジオネットワークのNPRは、オバマ大統領は法案が大統領選後に議会で承認されることを望んでいましたが、新政権により来年に施行されることのない協定を共和党のリーダーが可決したがるわけはないとし、これをもって「TPPの死」と、各国が認識すべきだろうと述べているのです。
フォーチュン誌は、TPPは貿易協定でありながらも、アジアにおけるアメリカの影響力を高め、アジア回帰への必要不可欠な要素であり、「経済のNATO」とも言えるものだったが、選挙戦でトランプ、クリントン両氏から叩かれ、暗礁に乗り上げたとしています。
トランプ氏は中国がアメリカの雇用を奪っていると批判し、高関税をかけて懲らしめるかのような発言をしているが、同誌は、アメリカがTPPから抜ければ、アジア諸国は中国との関係強化を迫られると指摘し、それにより中国のアジアにおける影響力が、確実に高まるという識者の意見を紹介しています。
また、不透明な状況のなか、日本においては、台頭する中国や不安定な北朝鮮を前に、核武装論まではいかずとも、より強い独自の防衛政策を求める声が保守から高まるだろうとロイターは指摘します。