韓国経済が抱えるリスクとは？

現在、韓国経済はとあるリスクを抱えています。
そのリスクというのは、サムスン電子と現代自動車の経営不振です。
この2社は、韓国を代表する大企業なので、経営不振に陥ってしまうと韓国経済自体の成長率を押し下げてしまうのです。
サムスン電子と現代自動車は、およそ30年前から韓国の4大グループの中に入っていて、この2社の輸出高は韓国全体の30％に迫る勢いになっています。
このような強い会社がいることによって、韓国国内の公正な競争ができなくなり、将来的に成長する可能性がある分野を侵食してしまったのではないかと考える大学院教授もいます。

しかし、こうなってしまったのは企業だけの問題ではないのです。
国の経済がうまく回らなくなってしまうのは、それまでに韓国が行っていた政策にも問題があるのでないかという見方もできるからです。
韓国では、長い間大企業のバックアップ政策が行われ、政治と経済が癒着した状態が続いていました。
サムスン電子や現代自動車も例外なく、それに当てはまります。

また、4大グループの経営不振が韓国経済の停滞に直接的な関わりを持つのではなく、大企業が力をつけすぎたことで中小企業が拡大できないことが原因だと考える人もいます。
経済は、多くの企業によって成り立っています。
そのため、大企業だけが大きな顔をしているようでは経済が伸びていく可能性は低くなってしまうということでしょう。

韓国の経済は、大企業と政治の癒着をなくし、中小企業が活躍できるような体制を整えることで、持ち直せる可能性が高くなるのではないでしょうか。